週末ごはん。

週末って待ち遠しいものじゃなかったっけ? 

夏休みや冬休みってあっという間に過ぎるものじゃなかった? 

 

それがいまや 

苦行の週末、鞭打つ夏ですよ。 

 

何がそんなに苦しいかって、そりゃ毎度毎度のごはん。 

1日3食つくるのは、 

どんなに料理好きな人でもやっぱり大変だと思うんです。 

つくって、食べて、片付けて × 3 

 

それだけやってりゃいいわけじゃないもの。 

ごはん以外にも家事はあるし、 

仕事だって待ってはくれない。 

その間に宿題見たり。 

ケンカの仲裁したり。 

 

なんなんだよ。どうしろっていうんだよ。 

全国津々浦々の母業のみなさん、 

一体どうやって乗り切ってるの? 

誰か教えて。 

 

って、何年経っても思います。 

 

願わくば、10分で用意できて、おいしくて、栄養もあって。 

文句言うわりに、母は欲張りなのです。 

そんなメニューを求めて 

ネットの海をさまよう私はジプシー。名曲が生まれそう。 

 

結果。栄えある優勝は 

ザ・どんぶり! 

 

で、今週のどんぶりは 

「はまちとろろ納豆」。 

 

こちらでは瀬戸内の天然はまちが 

お安く手軽に手に入るのですよ。 

柵で売っているお刺身用を買ってきては 

はまち大根にしたり、カルパッチョにしたり、ホイル焼きにしたり。 

それがちょっと余ったら冷凍しておいて、 

ある程度たまったときにつくる定番メニューです。 

 

解凍したはまちをサイコロに切って 

納豆ととろろを加え、 

ぜーんぶ一緒にわさび醤油でまぜるだけ。 

余裕があれば、ご飯をすし飯にするとなおおいしい。 

 

 

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とろろが多すぎてなんだかわかんない。 

盛りが雑すぎる。 

ねぎ凍ってる。

・・・自分への苦情が止まらない。 

 

 

 ところで。

「スープおばさん」って知ってます? 

スプーンおばさんじゃないですよ。 

(古い。両方知らんわって聞こえた ) 

 

福祉大国フィンランドでは 

学校の長期休暇のときに 

スープを配ってくれるおばさんが 

彗星のごとく(かはわからないけど)公園に現れるそうな。 

無料かつ予約の必要もなく、 

公園で遊んだ子どもたちが、 

ついでに食べられるというしくみ。 

自治体による 

働く親への子育て支援策なのですって。 

 

いいなあ。いいなあ。いいなあ。 

 

アレルギー対策が〜とか 

衛生管理は〜とか 

公園に来ない子もいるから不平等〜とか 

いまだとコロナが〜とか 

 

できない理由は山ほどあるよね。 

うん、わかる。 

できないよ。無理だよ。無謀だよ。 

 

でも、フィンランドではやってるけどね。 

 

 

 

 

かさましハンバーグ。

250mg入りの豚ひき肉をいつも買ってます。 

コープ自然派のものです。 

抗生物質や合成抗菌剤も与えずに 

開放豚舎でのびのびと育った 

安心・安全な豚さんです。 

 

それはいいんですが、 

一家4人のハンバーグをつくろうと思うと、 

だいぶ足りないんですよね。 

なんせ、食べ盛りの10代が2名、 

ここ40年ばかしずーっと食べ盛りのおじさんが1名。 

構成員のうち3/4が食べ盛りという。 

 

2袋使う? いやいや、家計に響きます。 

たくさん野菜入れる? うん、それはまあアリ。 

でもね、玉ねぎ、にんじん、ピーマンその他あれこれ 

気が狂ったようにみじん切りして 

あらかじめソテーして。 

もうええわ、ハンバーグつくらんってなります。 

 

そんなとき、3軒向こうの奥さんが教えてくれました。 

「あらアナタ、そんなときはえのきよ、えのき」 

ほお〜。 

安くて、下ごしらえ不要で、ちょっと楽しい食感付き。 

これですな。 

 

豚ひき肉(250mg)+えのきだけ(200g)+長ネギ(1本) 

で、なんとか4人分ボリューミーに仕上がりました。 

 

付け合わせのポテトは 

2、3mm厚のいちょう切りにして 

オリーブオイルでソテー。 

仕上げに岩塩とスパイスミックスをパラパラ〜。 

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コレ、何にでも使えます。カルディで売ってます。 

 

[本日の夕飯] 

えのき入りハンバーグ 

じゃがいものソテー 

ほうれん草のオイスターソース和え 

ごはん 

味噌汁 

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ソースのやけっぱちぶりよ。

 

 

『しんせつなともだち』

長男が2歳のときに 

クリスマスプレゼントとして贈った本です。 

昨日、次男がひっぱり出して読んでいて、 

なつかしくて、登場!  

 

『しんせつなともだち』方 軼羣 作/村山 知義 絵(福音館書店 

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季節は冬。 

野山は雪に覆われ、 

食べものを見つけるのが大変な動物たちの 

思いやりの物語です。 

 

誰かに優しくするって 

心の問題のように語られるけど、 

私は知性のひとつだと思ってます。 

 

自分が経験してないことや 

目には見えない心の中を 

想像し、考えて、 

何をすべきかを判断しているわけですから 

知性以外のなにものでもないって思いません? 

 

そう思って読むと、 

登場する朴訥とした野生の動物たちが 

とても聡明でかっこよく見えてくる。 

ちょっとぼてっとした独特な絵なんですけどね。 

読み返すごとに、じわじわかっこいい。 

雪降る中、貴重なかぶをくわえて 

こやぎの家に届けるロバなんて、いぶし銀の魅力です。 

惚れるゼ。 

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あ。撮ったのうさぎさんページだった。。

 

 

小学校も高学年になったいまはもう、 

息子たちに絵本を買うことはほとんどなくなったけれど、 

しまい込まず、本棚に並べています。 

するとね、ふとまた手に取って、ページをめくったりするわけです。 

昨日の次男のように。 

 

本はしまい込んでしまうと、死んじゃいます。 

たとえ何年も読んでいないものでも 

本棚で背を見せて、そこに在ることが大事です。 

積ん読も、大いに結構。 

だから、少しでも気になった本は買う。 

忙しくていまは読めないなと思っても、 

とにかく手に入れて、手元に置いておく。 

 

するとそのうち、なんか愛着が湧いてくるんですよ。 

慣れ親しんだ家の中の景色の一部になってくる。 

それってもう、手放せない大事な本と同じですよね。 

読んでもないのに 笑! 

 

そして、時期が来れば必ず読むものです。大丈夫。 

 

そのくらい、本の存在感ってすごいんですよ。 

本の精でもいるんじゃないかって、本気で思います。 

 

 

 

大量生産ボロネーゼ。

ぐつぐつ煮込む系は、 

大量につくったほうがおいしいのは 

どうしてだろう。 

 

本日は、わが家の大量生産メニューのひとつ、 

【ボロネーゼ】です。 

なんせ1時間くらいはぐつぐつしますからね。 

毎回つくってたら、 

時間もガス代ももったいない。 

 

使っているのは、古式ゆかしい堀川春子さんのレシピです。 

もういまは知っている人も少ないかもしれない堀川春子先生。 

15歳でイタリアに渡り、 

イタリアのマンマの味を 

女性イタリア料理人として 

日本に広めた人です。 

朝の連続テレビ小説の主人公にならないのが 

不思議なくらいすごい人。 

 

いまをときめくイタリアンのシェフたちも 

彼女に直接、間接の教えを受けている、 

大正生まれのガッツある女性です。

 

ポイントがいくつかあって、 

ひき肉を炒めたら、ざるにとって余計な油を落とすことがひとつ。 

弱火で50分以上はぐつぐつ煮ることがひとつ。 

あとは、最後の仕上げにバターをひとかけ。 

 

野菜は、玉ねぎ、にんじん、キノコ類はあったりなかったり、 

でもセロリは必ず入れるべし。段違いに味に深みが出ます。 

月桂樹(ローリエ)もお忘れなく。

 

これで、何にでも使いやすい

シンプルなボロネーゼの出来上がり。 

パスタとからめても、 

ご飯にONでドリアにしても、 

トーストに乗っけても、 

そりゃあおいしい。 

子ども受けも抜群です。 

 

当日食べる分以外は、 

ジップロックで冷凍保存。 

うすっぺら〜く伸ばして 

空気をしっかり抜いて冷凍すると、 

使いやすい! 

 

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こんなふうに平べったく。冷凍庫にしまいやすい形なのも◎ 緑色は、セロリの葉っぱ。

 

 

 

[本日の夕飯] 

パスタボロネーゼ 

白菜と柿のサラダ 

れんこんきんぴら 

味噌汁(豆腐、大根、わかめ) 

 

 

みんな大好きガパオライス。

何が大変って 

やっぱり「今日なにつくる?」ですよね。 

 

制約がないって逆にしんどいので 

豚→鶏→魚→牛→豚→鶏・・・たまにヴィーガン 

って感じで、メインの食材のローテを組んでます。 

 

本日はガパオライス! 

豚でも鶏でもいけますが、 

今日はローテの関係で鶏ひき肉で。 

 

いまの日本、 

東京にあるものが地方にはなくて困るーってこと 

あまりないのですが、 

愛媛にきてひとつだけ物足りないのが 

エスニック料理のお店が少ないこと。 

ならば、自分でつくるしかないよねってわけで 

ここ数年、レパートリーの大事な1枠を占めるようになった 

ガパオライスです。 

 

つくってみたら、案外簡単。 

そりゃそうですよね。 

ごくごく一般的な家庭料理なんだから 

難しかったらタイのお母ちゃんタイヘンダ。 

 

にんにくと鷹の爪→鶏ひき肉→野菜→ナンプラーオイスターソース→最後にバジル 

 

と、フライパンにどんどん入れてくだけ。 

 

フレッシュバジルはいまの季節はないので 

去年の夏、旬の時期にたくさん買って 

冷凍保存しておいたものを使用。 

半年以上経ってるけど、香りもしっかりキープです。 

 

バジルの冷凍保存は、 

使う分ごとに小分けにしてぴったりラップ、 

それをフリーザーバッグに入れて二重にコート。 

使う直前に冷凍庫から取り出して 

ラップごと少し揉むと、 

パリパリと細かくなるので 

そのままふりかけて使います。 

包丁いらずであー、便利。 

 

野菜はわが家は大体、小松菜とパプリカです。 

彩りもよい。 

 

そうそう、味の決め手ナンプラーはこれ使ってます。 

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野菜ざくざく(ざくざくすぎる)、 

半熟目玉焼きとろ〜りで 

本日も全員完食です! 

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[本日の夕飯] 

ガパオライス 

ほうれん草のオイスターソース和え 

大根とにんじんのなます 

味噌汁(豆腐、大根、しいたけ) 

エブリデイ味噌汁。その2 

昨日のつづき。 

 

そんな簡単日本のお出汁でつくる味噌汁。 

味噌は何使ってます? 

 

味噌って、地方色豊かでおもしろいですよね。 

種類も、「米」「豆」「麦」と3つもあって 

その地域で何がいちばん作られてきたのか 

味噌で土着の食文化がわかります。 

 

東京は米味噌。 

愛媛は麦味噌。 

 

温暖な愛媛では、米の裏作で麦を植えていたそうな。 

いまでも秋から冬の間は麦畑が広がってます。 

 

味、全然違います。 

麦味噌は甘いです。慣れない人の口には合わないかも。 

 

こちらに来てからわが家も麦味噌になり、 

東京人のおとんは抵抗するかなと思ったけど 

全然、ヘーキでした。 

味噌の国境、食い意地でかるがる突破です。 

 

たまに米味噌食べたくなりますけどね。 

名古屋の八丁味噌(←これは豆味噌)もね。 

 

ちなみに高知県は、米味噌文化圏です。 

お隣なのに、違うのだ。 

四国山地がででんっと横たわってるし、 

面してる海も違うし。 

気候も、採れる食べ物も 

まーったく違うってことなんでしょね。 

 

ちなみに言葉もすごく違います。 

愛媛は関西弁寄りやけど、 

高知は四国の中でも独特ぜよ。 

これも四国山地のしわざだそうです。 

 

この辺の民俗学とか文化人類学の本も 

おもしろいので、おいおいご紹介を(たぶん)。 

 

逸れましたが、味噌汁。 

 

麦味噌は、具をいーっぱい入れたくなるんですよね。 

なんでだろ。 

豚汁とかにも、麦味噌が合うしな。 

なんでだろ。 

 

で、わが家の味噌汁は 

いつも具だくさんの食べる味噌汁。 

エブリデイ食べる味噌汁。 

 

いまの季節は大根、白菜、さといもなんか連投です。 

使っているのはこちら。 

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麦も大豆も県産のものを使って 

昔ながらの方法で仕込まれている 

梶田商店「たつみ味噌」。

こっくり甘くて、 

熟したフルーツみたいな香り。 

お味噌を溶くたびにスンスンしてしまう。 

 

[本日の味噌汁] 

豆腐 

玉ねぎ 

にんじん 

大根 

さといも 

 

やっぱり具だくさん。 

エブリデイ味噌汁。

白状します。 

 

子どもを産むまで食生活、はちゃめちゃでした。 

キッチンはそれはそれは美しく 

使われた形跡まったくなし。 

コーヒー好きだから、お湯くらい沸かしてたかな。 

炊飯器はたまに思い出したように湯気を上げることがあったかも。 

給料日前とか。 

 

編集の仕事って、そのくらいハードなんです。 

うそです。 

私がやってる媒体は全然そんなことありませんでした。 

特別忙しい時期じゃない限り、 

ふつうに朝9時に出勤して、7時くらいにはさくっと帰ってました。 

なので、若き日の私の食が荒れていたのは 

ひとえに自分の怠惰ゆえです。 

だって、そこにコンビニがあるんだもの。 

 

見かねた編集部の先輩に、ある日諭されました。 

「味噌汁だけは食べなさい」 

具なんてなしでいいから、 

お出汁とって、味噌といて。 

それだけ啜っておけば大丈夫、と。 

 

なんと、それから続いているんです。 

なんと、いまに至るまで。 

パスタの日もガパオライスの日も、かたくなに。 

なんならポトフやラタトゥイユのときだって。 

エブリデイ味噌汁。 

 

パンの日もご飯の日も 

有無をいわせずついてくる給食の牛乳と同じです。 

 

なぜかって? 

簡単なんです、味噌汁。 

 

まず、出汁をとるのが簡単。 

夜、水をはった鍋に昆布と煮干しをぽいっと沈めて 

はい、おしまい。 

朝にはほんのり色づいて、 

健やかなる出汁がお出ましになっております。 

 

日本の出汁って世界一、簡単。 

ブイヨンとかフォンドボーなんて大変ですよ。 

あれやこれやいろんな材料入れて、 

何時間もぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつ

ぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつ

ぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつぐつ。 

 

近ごろ話題のイタリアの出汁、ブロードも 

香味野菜やらなんやらたくさん入れて、 

じっくり煮詰めて、 

最後は漉してって 

やっぱり大変です。 

 

なんで日本の出汁がこんなに簡単かっていうと、 

出汁を取る前に、時間がかけられているからなんですね。 

昆布も煮干しも、じわじわじっくり乾かして 

旨味をぎゅっと凝縮させてます。 

鰹の本枯れ節づくりなんて、もっと大変な手間です。 

その手間のあとに、 

最低でも3ヵ月は熟成させるって聞きますから

ひまもかかってる。 

 

そんなありがたき乾物さまのおかげで 

手軽に出汁がとれ、 

私でも続けられる味噌汁がつくれるわけです。 

 

あれ、1000字超えたけど 

まだ味噌汁のこと書けてない。